歯科検診で歯医者さんが唱えている謎の記号
歯科検診の時、歯医者さんが口の中を覗きながら早口で「まる」とか「C(シー)」とか「/(スラッシュ)」とか言ってるけどどういう意味?虫歯なの?違うの?
と気になったことはありませんか。
集団歯科検診で用いられる記号とその意味
検診で歯科医が使用する記号はこちらの4種類です。
C(シー)・・・カリエス(虫歯)の頭文字。処置が必要な歯のこと。
〇(まる)・・・処置歯。虫歯の治療が終了して問題のない歯。
/(スラッシュ)・・・健全歯。治療歴のない健康な歯。
×(ばつ)or△(さんかく)・・・欠損歯。既に抜いてあって存在しない歯。もしくは抜いたほうが良い乳歯。
歯医者さんが「C(シー)」と言っているのが聞こえたら虫歯です。
「×(ばつ)」と言っているのが聞こえたからと言って虫歯があるわけではありません。
「〇(まる)」とたくさん言っているのが聞こえたから良かったのかも、と思うかもしれませんが治療済みではあるが過去にたくさん虫歯を作ったということなので喜ばしいことではありません。
歯科では検診や治療、カルテなどで歯の事をこの図のように番号で呼びます。
検診の時には「1まる2まる3スラッシュ・・・」という風に数字とセットで上記の記号を読み上げていくのが聞こえると思います。
ちなみに乳歯の場合は「1234」の数字ではなく「ABCD」という風にアルファベットで歯を識別しています。
虫歯の有無以外に何を診るのか
検診で診るのは虫歯だけではありません。
そのほかに歯ぐきの炎症状態、歯垢の付着、歯並び・咬み合わせのチェックを行います。
検診結果の用紙に虫歯の有無以外に上記の結果も記されているのでしっかり目を通しましょう。
また、虫歯ではないがリスクの高い歯もチェックします。
それが要観察歯(COシーオー)です。
要観察歯(CO)の場合受診は必要なのか
要観察歯(CO)は治療対象になる虫歯ではありません。
歯科検診の結果に「要観察歯あり」と書かれていた場合、虫歯じゃなくても歯医者に行かないと駄目なの?と思う方もいるでしょうが必ず受診しましょう。
要観察歯、つまり虫歯のリスクが高い歯があるということは、今までと同じ生活習慣、歯の磨き方を続けると高確率で虫歯に進行するということです。
どの歯が要観察歯なのか知り、どのように磨き、生活習慣をどのように改善する必要があるのか指導を受ける必要があります。
歯医者で虫歯なしと言われたのに検診で引っかかった
つい最近虫歯の治療は全て終えたはずなのに検診で虫歯があると言われたけどどういうこと?
集団検診は診療室のように整った環境で行われません。
ライトがない、唾液を吹き飛ばすエアーもない、汚れが付いていても取り除けない、そんな環境での検診では「これは虫歯かな?どっちかな?」と迷う場面がたくさんあります。
そしてそんな時には必ず虫歯判定をします。
それは受診の必要がある患者を1人もとりこぼさず受診に繋げることを目的としているからです。
ですので逆に、検診で虫歯と言われて歯医者に来たけど虫歯無しと言われるということもあります。
さいごに
歯科検診の謎の呪文のような記号の意味が少し理解できたでしょうか。
今回紹介したのはあくまでも学校や市の集団検診の場合です。
歯科医院で行う検診で使用する記号はまったく別のものになりますので混同しないようにしてください。