ストレスで突発性難聴になった話
あれは3件目に勤めた歯科医院での話。
ストレスフルな毎日で体を壊し1年足らずで退職したあの忌まわしき職場・・・。
前回の記事で人生で一番戻りたくないのは歯科学生時代と書いたけれども、もっとツライ時期あったー!と思い出した。
実習生の時は資格を取るという目標があったし、共に実習を耐え抜く同士がたくさんいたし、めちゃくそ環境の悪い歯科医院に当たっても期間限定だと思えばこそ何とか耐えられたんです。
この地獄歯科で働いていた時は毎朝出勤しながら「このまま車に突っ込まれて事故ったら仕事休めるなぁ」とか考えてました。今思えばちょっと鬱入ってたんじゃない?
ストレスの原因は院長のパワハラ。
個人歯科医院の院長というのは癖の強い人が多いので、物凄く気分屋でスタッフが振り回されたり、八つ当たりされたりはよくある事。ある程度は受け流せます。
あのね、地獄歯科で働いてたスタッフみんな足のスネに痣が出来てた。
何でって、院長に蹴られるから。
治療してて思ったより出血が多かったり、患者さんが口の開きにくい人だったり、まぁとにかく何かイライラポイントがあるとアシストに付いてるスタッフの足を蹴る。
ライトを頭にぶつけられた事もある。
患者の前で物凄い怒鳴る。
ゴミ箱蹴っ飛ばす。
血液が付いた器具を投げつけられたこともあったなぁ。
あぁもう、思い出すだけで脈が速くなってくる。
でもね、この院長治療は凄く上手かったんです。
処置のスピードが凄く早いけどちゃんと丁寧に出来てるんです。
となると、1日の患者数は他の歯科医院より多い。
普通は患者さんのアポイント取るとき大体30分に2~3人とか、時間掛かりそうな処置の人が居れば他の患者さんと被らない様にアポイントを取るとか、医院ごとにルールがあるんです。
でもこの院長はそういうのガン無視して予約を入れたがる。
意見すると怒られるので院長の言うままにアポイント入れる。
結局は無理なアポイントのせいで予約時間通りに来る患者さんを1時間以上平気で待たせることになります。
その患者さんの不満を受け止めるのもストレス。
中々納得してくれない患者さんだと「院長を出せ」とか言い出すでしょ、院長呼ぶでしょ、そんで怒った院長にゴミ箱蹴っ飛ばされたり整理したカルテをひっくり返されたりするでしょ、もう嫌だ。
到底回せない人数の患者を短時間に呼ぶので昼休みが潰れるのはしょっちゅう。お昼ごはんを食べられないまま午後の診療に突入することも珍しくありませんでした。
午後の診療の最終受け付けは7時半だったのですが、やっぱり患者が多過ぎて時間通りには終わらないので患者さんが全員帰って後片付けまで終えると9時を回っていました。
朝8時半に出勤して昼食も無しに9時過ぎまで勤務、体壊して当然だと思います。
そしてある朝起きると耳の聞こえがおかくなっていました。片方の耳が詰まったような感じでよく聞こえない、そしてめまいのような症状。ちょうど仕事が休みの日だったので耳鼻科に行くと突発性難聴とメニエール病と診断されました。
そこでやっと地獄歯科を辞める決心が出来ました。
今思えばさっさと辞めてしまえば良かったんですけどね、今自分が辞めたら他のスタッフがもっと過酷な状況になると思うとすぐには辞める決断が出来ずズルズルと続けてしまっていたんです。
投薬と2週間毎日点滴に通い何とか聴力は元に戻りましたが、今でも疲れがたまったり季節の変わり目にめまいを起こすことがあります。
ちなみに私が辞めた1ヵ月後に別のスタッフも不正出血が止まらなくなったことから退職したようです。
前回に引き続き歯科業界の嫌な部分を書いてしまいましたが、悪い歯科医院ばかりか溢れているわけではなく、これだけ歯科医院の数が増えている世の中ですので外れを引いてしまう確立もそれなりにあるよ、ということなんです。
働きやすい、雰囲気の良い歯科医院もたくさんあるんだから、「ここは無理だ!」と思ったらすぐ辞めちゃおう!本当無理しないで!